CONCEPT

燈明 -みあかし-

神仏にお供えする火の意。
それを私は光とする。
寺社仏閣や庭園にお供えする「光」
場所と人をつなぐ「光」
神仏と人をつなぐ「光」

燈明 -みあかし- とは

優しさとゆっくりとした時の流れ。
場所、歴史、四季から創り出す物語、
優しい光と闇、和の色、動きや変化、
それらをつなぐ秒単位の計算された間。
全てを紡いだ先に浮かび上がる空間をいう。

POLICY

「燈明」は視覚だけではなく、場の空気感、香り、音、味など五感で感じられる空間。

意味や根拠の先にある感覚の存在を引き出し「美しいの先」を創り出すことを追求。

「美しいの先」とは、各々の感覚や考え、感性によって異なるにまかせる。

いかなる条件下においても、観る側の立場に立ち、創意工夫によりその場に居続けたくなる空間を創造し、場と人をつなぐ「感動の共有」を演出する。

物語

場や植物と対話し、光の広がりと照らされた空間のイメージを膨らませ、場の意味や歴史を織り交ぜて物語を創り上げる。照らす物や四季に合わせ、複数の場面展開で物語は構成される。

秒単位の計算により、全ての事象が折り重なった時「燈明」が生まれる。

光闇

季節、場所、照らすものに合わせ、配光を微妙に調整。優しく包み込む光や射すような力強い光の使い分けと「闇」を使うことで光が際立ち、物語に強弱や侘び寂びが出る。

陰影を作るための灯具の配置、角度と闇の「間」が肝要。

和色

日本の伝統和菓子の世界観から閃きを得た、色の組み合わせ、四季の移り変わり、華やかさなどを和の色を用いて表現。

変化

物語や場面の流れ、動きの大きさ、同調や非同調の間などを光の点灯と消灯、フェードや色の変化でゆっくりと流れる時を表現。

人の心地よく感じる4拍子でゆっくりとした間が基本軸。場面に応じて偶数と奇数間隔の間を使い分け、動きや変化、時の流れを創り上げる。実時間と感覚で感じる異なる間を秒単位で調整し、感覚に同調させる。

服部 高久が創り出す「燈明」での挑戦

将来的には「視覚障害者」の方も楽しめる空間の創造が理想。「視覚」という概念を取り払い、健常者にはない、繊細かつ研ぎ澄まされた感覚で「観てもらう」ではなく、「全身で感じてもらう」表現を目指す。その先にこそ、真の「燈明」があると考える。